アライグマの生態と駆除方法について
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体長60~100cm、体重4~10kgで夜行性。ペットとして飼われていたものが捨てられ、繁殖し野生化していったと言われています。
ハクビシンと同様に、家屋に浸入し糞尿による被害をもたらす他、農作物への被害も報告されています。
大型害獣(ハクビシンやアライグマなどの総称)の駆除方法の基本は、「追い出してから侵入口遮断」もしくは「捕まえてから侵入口遮断」のいずれかです。まずは「追い出し」の方法についてご説明をいたします。追い出し
天井裏に住みつくアライグマアライグマの家屋からの追い出しには天井裏・床下などに燻煙剤を焚き、煙を蔓延させたり、木酢液・ハッカ油などの嗅覚忌避剤を散布します。これが「追い出し」です。煙や忌避剤を脱出口から遠い場所の狭い隙間などから順に散布していくことが重要です。天井裏や床下の構造、脱出口の場所を考慮しながら作業を行います。
ときには、爆竹などを缶に入れて着火し、大きな爆破音で驚かしたり、天井裏に登って直接追いかけ回して追い出すこともあります。また、追い出しに時間が掛かったり、煙霧剤や臭覚忌避剤を大量に使うことになったとしても、追加料金は掛かりませんので、ご安心ください。
捕獲の方法
追い出しを行わない場合は、アライグマを直接生け捕る「捕獲」を行います。
この捕獲作業を行うには、まず都道府県または市町村の保健所、都庁、県庁、市役所、農業振興センターなどの担当部署に「有害鳥獣駆除の申請」を行うことが必要です。申請には所定の用紙3~4枚に、被害状況や捕獲予定頭数、捕獲の期間、何処で、何を使い、何のために捕獲を行うのかなどを詳しく書き込み、場所によっては被害状況を写した写真を添えて提出します。書類提出後、2~4週間で許可が下りますので、担当部署で説明を受けて、ようやく捕獲ができるようになります。この駆除申請は、被害に遭っている方が申請することになっておりますが、お客様より委任状を戴ければ、弊社が代行して行うことも可能です。
捕獲の方法には、素手や虫取りアミのような物で捕まえる「手取り」、 鉄砲や改造した空気銃などで射殺する「射殺駆除」、檻カゴや虎バサミなどで捕まえる「ワナ捕獲」の3種類がありますが、主に「ワナ捕獲」の方法を用います。
ただし、このワナ捕獲を行うには国で定められた資格を所持している必要があります。その資格が狩猟免許です。この狩猟免許は弊社の施工士が取得していますので、弊社が代行して捕獲を行うことができます。
申請が通り次第、弊社の有資格者が、決められた期間内に捕獲カゴを床下や天井裏、家周りに設置して捕獲を試みます。設置後は5~10日周期で確認を行います。また設置付近のの天井裏や床下などから音がしましたら、弊社までご連絡ください。1~2日以内に駆けつけて対応させていただきます。
捕獲期間が満了しましたら、速やかに捕獲カゴを回収して、駆除の状況報告を担当部署に書面にて報告をし、完了となります。
※ 天井裏などにて捕獲を行う際は、防湿シートと給水シートを敷き込んでから設置をして、糞尿による被害を出さないようにしています。
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駆除の仕上げ
アライグマの「捕獲」「追い出し」の完了後、また新たに入ってこないように侵入口の遮断を行います。
大型害獣はおよそ大人の拳1個分(8~10cm)の隙間があれば侵入可能とされています。高い屋根の上に登った大型害獣は屋根や外壁の隙間より、天井裏に侵入します。また、床下などにも隙間があれば入り込み、壁の間などを登って天井裏に棲みつくこともあります。弊社は屋根上から床下まで、建物すべてを見尽くすことをモットーに徹底的に調査を行います。遮断にはアルミパンチングや金網、材木、5mmプラスチック板などを使用し強固に遮断を行います。手足の力や噛む力が強い大型害獣の場合は遮断箇所を破壊する恐れもあります。よって、徹底的で強固な遮断が必要になります。
また、屋根瓦、トタン、外壁などが腐朽していて弱っている箇所などがあれば、そこを破壊して侵入しようとします。侵入口遮断時に大型害獣に破壊されそうな場所がありましたら、弊社のできる範囲で補強・修理を行い、再侵入のされづらい建物にしていきます。
害獣(アライグマ・ハクビシン・ネズミなど)の侵入口遮断捕獲または追い出しを行い、アライグマがいなくなった後に完全遮断を行い、駆除は終了いたします。駆除の期間は被害状況や建物の構造、面積により異なりますが、「捕獲+侵入口遮断」施工で14~30日間、「追い出し+侵入口遮断」施工で1~3日間が一般的な駆除期間です。どちらの施工を行っていただいても、駆除完了日から最長10年間の保証をもれなくおつけいたします。
2次被害の対策
● 衛生害虫駆除(ノミ・ゴキブリ・ダニ・ウジ)
ノミとはネコ・ハクビシン・アライグマなどに寄生する吸血昆虫です。寄生主がいなくなった巣や死亡した寄生主より離れ、人にも寄生し吸血します。その他に大型害獣は疥癬(カイセン)症という皮膚病に感染している可能性もあります。これはヒゼンダニというダニが引き起こす皮膚病で、このヒゼンダニは0.2~0.4mm程度の大きさで肉眼では見えず、動物の皮膚の角質層の中にトンネルを掘って潜り込み、卵を産み付け、皮膚の上で生活、繁殖を行う害虫です。
また、天井裏や床下などで排泄された大量の糞からは、ゴキブリやウジ(ハエの幼虫)などの様々な害虫が発生します。
駆除方法として、安全性の極めて高いULV乳剤(ピレスロイド系:フェノトリン)を使用して、巣や糞などがある天井裏や床下などで微粒子空間噴霧を行い殺虫駆除を致します。
糞の除去、巣の撤去、殺菌・消臭
天井裏の害獣の巣にされてしまった断熱材の回収後天井裏などに作られてしまった巣や、糞などは回収除去します。断熱材などが巣になっている場合は、これも回収除去をします。
病原体や臭気の除去には塩化ベンザルコニウム(殺菌消毒)・エポリオンMK(ベタイン化合物)を殺虫駆除同様に微粒子空間噴霧して殺菌と消臭を行います。
天井裏などは空間が少なく、駆除施工士が上がっていけないような場合は、巣の撤去・糞の除去などを行うにあたり、天井などに点検口などを作成しなければならない場合もございます。ノミ・カイセンなどの衛生害虫駆除の殺菌・消臭処理は、薬剤をミクロ粒子化して飛散噴霧させることで、狭い場所や人の上がることの難しい天井裏でも、点検口を作らずに行うことができます。
糞尿処理後の天井裏木部 防腐処理
糞尿によって天井裏などの木部に腐りが発生するときがあります。対処施工として、防腐剤の塗布・散布を行い処置します。
※ 腐りなどの被害がひどい場合は処置しても効果が上がらない事もあります。また、場所や素材により行えない部分もございますので、あらかじめご了承下さい。